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Andrew M.

Andrew M.

オペレーション担当副社長

"私たちは小規模な非営利団体のためにTeamPasswordを使用していますが、私たちのニーズにうまく対応しています。"

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    RBAC(ロールベースアクセス制御)とは?

    RBAC(ロールベースアクセス制御)とは?仕組みや導入のメリットについて解説

    April 9, 20251 min read

    サイバーセキュリティ

    組織のデータとデジタルリソースの保護は極めて重要です。ロールベースのセキュリティとしても知られる RBAC(Role-Based Access Control)には、シンプルかつ効果的なソリューションがあり、RBACを使うことで、社内の従業員の役割に基づいた機密情報へのアクセスを管理できます。

    RBACで以下のようなことができるようになります。

    • 職務上の役割に基づいたアクセス許可の自動割り当て
    • 権限のない個人による機密データへのアクセス制限
    • 全体的な情報セキュリティの強化

    重要なリソースを保護する準備は整っていますか?組織のセキュリティ戦略の重要な要素としてRBACを導入する方法を見ていきましょう。

    この記事を通じて、RBACが組織のアクセス管理にどのような変化をもたらすか学ぶことができます。

    Stacking blocks representing different tiers of workers representing role-based access control

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      RBACとは

      役割ベースのアクセスとは、組織内のユーザーの役割に基づいて従業員のネットワークアクセスと権限を制限し、それぞれに異なるレベルのアクセス権を付与する方法です。

      RBACは、大規模な組織で低レベルのデータを管理するのに最適なアクセスコントロールのメカニズムであり、情報を安全に保つためのシンプルな方法を提供し、以下のようなタイプのアクセスコントロールに比べてエラーが起こりにくいです。

      • MAC(強制アクセス制御、Mandatory Access Control):所有者ではなくシステムがアクセスを決定
      • DAC(任意アクセス制御、Discretionary Access Control):誰がデータにアクセスできるかを定めるポリシーを個人が設定

      RBAC導入のメリット

      RBACは、属性ベースのアクセス制御のような他のアクセス制御メカニズムと比べて、その拡張性と管理のしやすさから、組織で選ばれるケースが増えています。RBAC を組織に導入する利点としては、主に以下が挙げられます。

      シンプルになる管理

      RBACの場合、組織の役割に応じてユーザーがグループ化されることで、アクセス管理が効率化されます。このアプローチにより、個々の従業員の権限管理に関わる時間とストレスが大幅に削減されます。

      スケーラビリティ

      大企業であれ、成長企業であれ、RBACだと難なく拡張でき、従業員が拡大しても、管理者はユーザーグループ全体のアクセス権を簡単に変更できるため、手作業で個々のアクセス権を調整する必要はありません。

      集中管理

      RBACでアクセスポリシーの管理が一元化され、それで管理者は長期的に一貫性を保ったり、人的ミスを最小限に抑えることができます。

      セキュリティ強化

      RBACは、従業員の役割に基づいてリソースへのアクセスを制限することで、組織全体の不正アクセスを効果的に削減します。また、最小権限の原則(PoLP)を実施することから、ユーザーが各自の業務に必要な権限のみを与えられることが保証されます。

      監査の簡素化 

      RBACは総合的な監査証跡を生成し、誰がいつ特定のリソースにアクセスしたかを簡単に追跡することができます。そしてこの機能により、コンプライアンスレポートの作成作業がシンプルになり、管理者は疑わしい活動の特定や調査を素早く行えます。

      費用対効果

      アクセス管理のプロセスが効率化されることで、RBACはIT管理とサポートの大幅なコスト削減につながります。

      コンプライアンスの改善

      RBACがアクセスコントロールとデータ保護に構造化されたアプローチをもたらすことで、組織はさまざまな規制要件を満たすことができます。

      RBACを導入することで、組織のアクセス管理を変革することができ、それでセキュリティ、効率性、コンプライアンスの強化が可能です。以下のセクションでは、組織におけるRBACの設定プロセスについて解説しますが、その前に、まずは「RBAC実践の例」について見ていきましょう。

      RBAC実践の例

       さまざまな業界でRBACがどのように機能しているかを理解することで、組織での導入をイメージしやすくなります。RBACが実際に機能している例を3つ見てみましょう。

      1.コールセンターにおけるRBAC

      コールセンターは、特にリモートワークが一般的になりつつある現在、機密性の高い顧客情報を扱っています。RBACの構造は以下の通りです。

      • コールエージェント:問い合わせ対応のための顧客情報へのアクセス
      • スーパーバイザー:エスカレーション管理のためのコールモニタリングツールへのフルアクセス
      • QA(品質保証):スタッフ通話録音と(コールセンターのスコアカードなどの)評価フォームへのアクセス
      • IT サポート:トラブルシューティングのためのコールセンターシステムおよびソフトウェアへのアクセス

      2.ソフトウェア開発会社におけるRBAC

      ソフトウェア企業は、顧客情報や財務記録のような機密データを扱っており、RBACで、以下のような役割の階層化を通じてデータ侵害のリスクを下げることができます。

      • デベロッパー:ソースコードリポジトリにアクセスし、コードの修正が可能
      • テスター:テスト環境へのアクセス 
      • プロジェクトマネージャー:プロジェクト管理ツールとタスク割り当て機能へのアクセス
      • システム管理者:アプリケーション展開のためのサーバーとシステムへのアクセス

      3.人材紹介会社におけるRBAC

      人材紹介会社は、保護が必要な候補者や顧客のデータが保存されており、RBACは、以下のような役割に基づいてデータへのアクセスを制限します。 

      • リクルーター候補者の管理システムと求人情報へのアクセス
      • マネージャー:候補者の提出書類の確認やクライアントアカウントの管理のための追加権限
      • 管理者:RBACの導入を監督するための全システムへのフルアクセス権

      RBACを導入することで、このような組織は機密情報へのアクセスの効果的な管理、セキュリティの強化、業務の効率化を行うことができます。同様の役割ベースの構造が、組織のデータ保護とワークフロー効率にどのようなメリットをもたらすかを考えてみましょう。

      A team of office workers huddled around a project on a table.

      組織にRBACを実装する6ステップ

      組織におけるRBACの設定は、機密情報の保護のために極めて重要です。RBACの実装は、世間の印象に反して簡単で、6つのシンプルなステップで実現できます。以下でその方法を確認してみましょう。

      1.組織における現在の役割を特定する

      まず、組織内のアクティブな役割を全て含む総合的なACL(アクセス制御リスト)を作ることから始めましょう。これは、受付や管理スタッフから、デベロッパー、カスタマーサービス担当者、マネージャーに至るまで、あらゆる職種がカバーされているべきです。会社のコンピュータにアクセスできる役割がすべて確実に説明されているようにしましょう。

      2.各役割のアクセスレベルを定める

      役割の概要をすべて明確にした上で、各役職のアクセス権限を定めます。各役割が職務を遂行するのに必要な必須情報を検討しましょう。例えば、管理スタッフはシステムを設定するために機密データへのアクセスが必要かもしれませんが、カスタマーサービス担当者は顧客情報へのアクセスしか必要ないかもしれません。

      3.各役割の権限をマッピングする

      職務の役割とそれに対応する権限の詳細なマップを作成します。各役割を注意深く分析して、セキュリティリスクを引き起こす可能性のある過剰な権限はなく、責任を果たすのに必要なアクセス権しかないことを確認しましょう。

      4.ユーザーに役割を割り当てる

      各役割を従業員のユーザプロファイルにリンクして、役割の割り当てを続行します。その際、必要に応じて、1つのユーザーアカウントに複数の役割を割り当てることができます。例えば、コールセンターの管理担当者は、管理ツールやIVR(音声自動応答システム)へのアクセスが必要な場合があります。日常業務を効率的に遂行するのに必要な特定のアクセス権を確実に各従業員に与えましょう。

      5.RBACポリシーの策定

      役割ベースのアクセスが組織の IT インフラストラクチャおよびサイバーセキュリティポリシーに合っていることを確認します。RBACポリシーを起草して実装し、従業員の進化に合わせてRBACを管理する方法について管理スタッフをトレーニングしましょう。

      6.定期的な監査の実施

      RBACの維持は継続的なプロセスです。定期的なアクセス権限の監査、不正アクセスの試みの検出、必要に応じた権限の更新を行いましょう。これは、一時的なアクセスが必要な可能性のある請負業者や第三者ユーザを雇用する場合に特に重要です。そして大抵のRBACシステムには、管理スタッフがユーザーの活動を監視し、RBACポリシーの遵守を確認できるアクセス管理機能が含まれています。

      このステップに従うことで、組織にRBACを効果的に導入して、セキュリティと運用効率を上げることができます。

      A room of workers sitting at long tables facing forward where a woman is presenting

      RBACを維持するためのベストプラクティス

      RBACに 「万能」のアプローチはありませんが、組織がより安全になり、時間の節約になる一般的なベストプラクティスは以下が挙げられます。

      パスワードマネージャーでセキュリティを強化

      組織のセキュリティをさらに強化するには、TeamPasswordのようなパスワードマネージャーの利用を検討しましょう。

      パスワードマネージャーは、パスワードの安全な保存や管理を行い、それで従業員はアカウントごとに強力で一意のパスワードを使えるようになります。

      TeamPasswordは特にチーム向けにデザインされていることから、アクセス認証情報の共有や安全な管理がしやすくなります。また、パスワードマネージャをRBAC戦略に統合することで、パスワード関連のセキュリティ侵害のリスクが大幅に下がります。

      従業員の教育とトレーニング

      RBACを維持する最も効果的な方法の一つに、全従業員にアクセスコントロールの重要性とシステム内での特定の役割をきちんと理解させるという方法が挙げられます。

      RBACポリシー、セキュリティのベストプラクティス、不正アクセスの影響に関する定期的なトレーニングセッションを実施することで、セキュリティ意識の文化を育みましょう。

      また、従業員には、不審な行動を報告する方法や、アクセスコントロールのプロトコルを遵守することの重要性が伝えられるべきです。この教育で、偶発的な侵害のリスクを最小限に抑え、データセキュリティに対する組織のコミットメントを強化することができます。

      アクセス管理のための自動化ツールの活用

      RBACの管理に自動化されたツールやソフトウェアを活用することで、効率性と正確性が大幅に上がります。自動化で、役割の割り当てやアクセスの監視、監査の実施プロセスの効率化が実現できます。

      多くのアクセス管理ソリューションには、ユーザーアカウントの自動プロビジョニングとプロビジョニング解除、不正アクセスに対するアラート、包括的なレポート機能などの機能があり、このようなツールを使うことで、組織はITスタッフの管理負担を軽減し、人的ミスを最小限に抑え、アクセスコントロールが一貫して実施されるようにすることができるのです。

      An overwhelmed office worker with hands on her head as she looks at her computer, there are sticky notes everywhere around her.

      RBACに共通する課題とその対処法

      ここでは、RBACによくある課題3つと、それを克服するための戦略を見ていきましょう。

      1.役割の爆発(Role Explosion)

      RBACを導入する際の重要な課題の1つは、「役割の爆発」として知られる現象です。これは、組織が特定のアクセスのニーズに対応するために多くの役割を作成しすぎた場合に起こり、それが複雑さと混乱に繋がります。新しい役割が追加されるにつれて、その管理はますます難しくなり、それでRBACシステムの有効性が損なわれる可能性があります。

      解決策:役割の爆発を抑えるために、組織は「80/20ルール」を採用すべきであり、それで大多数のユーザーをカバーする役割に重点を置き、例外は個別に管理します。また、役割を定期的に見直して統合し、重複をなくすべきであり、役割の「メンバーシップ」と「パーミッション」を分離するガバナンスフレームワークを導入することで、管理プロセスの効率化もできるようになります。

      2.スケーラビリティの問題

      RBACシステムは、特に職務やアクセスニーズが頻繁に変化するダイナミックな組織では、効果的な拡張ができにくくなることがあり、組織の成長や再編成に伴い、最新の役割のモデルを維持するのが面倒になり、古い権限や潜在的なセキュリティリスクにつながる可能性があります。

      解決策:継続的の役割を見直すプロセスを確立し、役割と権限が現在の組織のニーズに合致していることを確認しましょう。また、専用のツールを使って役割の割り当てとアクセスの見直しを自動化することで、拡張性を維持することができます。さらに、RBACを他のアクセスコントロールモデルと統合することで、変化する要件に適応するのに必要な柔軟性を提供できます。

      3.過剰な権限付与

      RBACの実装でよくある落とし穴は、ユーザーに過剰な権限を与えてしまうことであり、これは多くの場合、最小権限の原則を理解していないことが原因になります。また、これはユーザーが業務に必要な分以上のデータやリソースにアクセスできる可能性があるため、セキュリティの脆弱性につながる可能性があります。

      解決策:ユーザー権限の定期的な監査を実施して、不要なアクセスを特定して取り消します。最小権限の原則を強制する厳格なポリシーを実装して、ユーザーには役割に必要な権限しか付与されないようにしましょう。また、アクセスコントロールの重要性について従業員をトレーニングすることで、権限を過剰に割り当てる傾向を減らすこともできます。

      組織が積極的な戦略でこういった課題に対処することで、RBACシステムの有効性が上がり、それがセキュリティとコンプライアンスの改善に繋がるのです。

      RBACでデータを保護しましょう

      RBACシステムを実装すると、ユーザーの職務に基づいて権限を割り当てることができるため、各従業員のアクセス権を手動で確認する手間が省けます。そしてこのアプローチで、機密情報への不正アクセスを防ぎ、組織のセキュリティを大幅に強化することが可能となります。

      本記事では、組織のニーズに合わせたRBACポリシーを効果的に実装するための重要なツールと戦略を見てきました。特定の職務に基づいてアクセスレベルを確立することで、内部防御が強化され、データ侵害のリスクが下がります。

      セキュリティ対策をさらに強化するには、アクセス認証情報を安全に保存および管理するのに便利な TeamPassword などのパスワード管理ソリューションを統合することをぜひご検討ください。

      RBACを使うと、重要なデータを保護し、従業員がセキュリティを損なうことなく業務を遂行するための適切な権限を確保することができます。

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